兵庫県山南町の藤原建具店は設計事務所、工務店、個人のお客様の為に木製建具や木製の造作材を製作しています。

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■ 建具とは

建具(たてぐ)とは建築物の開口部に設けられる開閉機能を持つ仕切り扉、窓、などで、用途は出入口、通風口、採光、遮音、防犯など多岐にわたる

藤原建具店としての建具の仕事

藤原建具店の仕事は、現代建具の備付、修理はもちろん、日本古来の建具の修理、作成なども行っております。
住む方の暮らしの利便性だけでなく、光を楽しむ、美を楽しむ、空間を楽しむをコンセプトに、その家での暮らしそのものの楽しみを作るお手伝いをさせて頂いております。

光をたのしむ

現在、ホテルや、レストランで間接照明をよく見かけます。欧米からの流行のように感じますが、実は、古来日本人は間接照明のようなやさしい灯りを楽しむ美的文化を持っておりました。 例えば、提灯、行燈を実用の灯りとしてだけでなく、様々な細工を施し照らし出される灯りにも趣を感じ、楽しんでおりました。

また、陽の明りも茶道、華道のような文化の美的要素の一部として取り入れ、楽しんでおりました。 建具は、その陽の明りを楽しむ美的文化とともに発展してまいりました。強い陽射しは和紙の障子のおかげでやわらかい、やさしい明りへと変わり。 また障子の骨組みも組格子と呼ばれる技法で様々な形で影にさえ趣を演出します。 建具は、光を楽しませてくれるものです。

美をたのしむ

さえぎる、仕切る、の用途のものにさえ、日本人は美を楽しむ心を持っております。 京都の大徳寺聚光院には狩野永徳とその父・松栄による国宝の襖絵全46面があります。 荘厳なる存在感とその美が放つ空気感に圧倒されます。さえぎる、仕切るだけでなく、仕切られた空間が美の空間となるように演出します。建具は、美の空間を生むものです。

空間をたのしむ

日本古来の様式の建具は、ほとんどが引き戸となっておりました。 戦後、欧米様式の建築が主流となって行き、仕切りが壁と開き戸で 部屋が完全に孤立した空間となって来ました。 日本古来の様式では、部屋の仕切りが襖となっており、襖を開くことで 部屋の空間の広さをその時々に合わせてかえれるようになっておりました。 また、廊下と部屋の仕切りも引き戸、家の外と中との仕切りも引き戸となって おりました。すべてを開くことで、部屋と、外との境をなくし、自然との調和と 開放的な空間を楽しんでおりました。 建具は、空間を楽しむものでもあります。

欧米様式の建物は気密性が高く、防音などにも長けております。良い点もたくさんございます。日本古来の建物は、気密性が高くはなく、防音性にも長けておりません。 それは、気密性が高い建物を作る技術がなかったわけではなく、日本の職人は 日本の四季を深く理解しての所存だと言われております。 木の性質を深く理解し、家全体が呼吸できるようにするとともに、四季の移り変わりに 対応できるように作っております。 建具も、夏はすべてを開け放てるように、冬は小さく部屋を仕切れるように考え工夫されております。  すべてを日本様式の家にすることを推奨しているわけではございません。 外壁や外枠は、欧米様式の気密性の高いものが光熱費の削減にもなります。 ただ、日本様式の建具には、上記のように、光をたのしむ、美をたのしむ、空間をたのしむ、の3点の要素があります。それぞれの良い点を取り入れ、その家に住むたのしみを 提案し、一緒に作って行くのが藤原建具店の仕事です。

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